スニーカーといえば、本来の用途であったフィットネスの場面だけでなく、実用性の高い日常の履き物として、さらには足元を彩るファッションアイテムとして、大人から子どもまで幅広く愛用されている靴の一種です。

さまざまなメーカーからリリースされているスニーカーのなかには、コレクターズアイテムとして希少性が高まり、高額で取り引きされるようなものもあります。「履く」ことよりも「集める」ことに重点を置き、箱に入れたまま何十足、何百足も所有しているコレクターもいるほど。

デザインや機能、用途など、注目するポイントに応じていろいろな楽しみ方ができるスニーカーは、いまや私たちの暮らしに欠かすことのできない存在。それだけに、ちょっと油断すると点数が増えてしまい、シューズボックスや玄関に無造作に置かれたままになってしまうケースも少なくありません。「しばらく履かないまま下駄箱に放置していたら、ソールが劣化してボロボロになってしまった」「気が付いたら、汚れが染みついていたり、黄ばみができたりして、泣く泣く処分することになった」といった声も少なくありません。

そこで今回は、スニーカーとの上手な付き合い方──保管時の注意点や手入れのコツといった要点を紹介していきましょう。お気に入りのスニーカーを少しでも長く愛用したい人は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

  1. スニーカーが劣化してしまう原因を知る
  2. スニーカーの劣化を予防する保管方法
  3. スニーカーの保管にまつわる、ちょっとしたコツ
  4. スニーカーの保管にminikuraを活用するのもアリ

スニーカーが劣化してしまう原因を知る

フォーマルな革靴と比べて、カジュアルなスニーカーは日常のケアをつい怠ってしまいがち。でも、油断していると劣化が起こり、せっかくの“お気に入り”と早くに別れることになってしまう可能性があります。

まずはスニーカーが劣化してしまう原因を把握し、保管する際の留意点について理解を深めていきましょう。

■保管時にスニーカーが劣化する主な原因

【1】加水分解
→「スニーカーの保管」が話題にされる際、必ずといっていいほど紹介される事柄です。そもそも「加水分解」とは化学反応の一種で、化学物質(化合物)が水と反応し、アルコールや酸といった物質に分解されてしまう現象を指します。

スニーカーの場合、ソール部分などに用いられたポリウレタン(ウレタンゴム)が路面や空気中の水分に触れることで劣化し、ソールがポロポロと崩れたり、ベタベタになったり、靴底からソールが剥がれてしまったりするのです。

【2】汚れ
→スニーカーは雨や水たまり、泥、ホコリ、足から出る汗など、常に汚れに晒されています。なにもケアしないまま放置すると、汚れが定着してしまい、色落ちやシミの原因になります。

【3】カビ
シューズボックスや箱のなかにスニーカーを放置し、久しぶりに取り出してみるとカビが発生していた……といった経験がある人もいるかもしれません。カビは湿気の多いところほど発生しやすく、ひとたび発生すると一気に広がることもあります。そして繁殖が進むほど、除去が難しくなるので注意が必要です。

【4】日光
→「太陽の光に当てれば水分を除去できるだろうし、カビの繁殖も抑えられるはず」と、スニーカーを日光の当たる場所で保管したくなるかもしれませんが、これもNG。日光に含まれる紫外線は、色あせや変色の原因になります。

スニーカーの劣化を予防する保管方法

スニーカーの劣化原因がわかったところで、ここからはそれらを防ぐための保管方法を紹介していきましょう。

【1】乾燥剤を添える
→スニーカーには水分が大敵であることは、ここまで読んでおわかりいただけたと思います。そこでスニーカーを保管する際、乾燥剤を添えておくことをおすすめします。汎用的なシリカゲル乾燥剤だけでなく、靴用の除湿剤も市販されているので、それらを用いましょう。その際、スニーカーの上部(アッパー部分)に除湿剤が直接触れるように置いてしまうと、黄ばみやシミの原因になることがあります。加水分解が生じやすいソールの下に乾燥剤を置くようにしましょう。

【2】木製のシューキーパーを内側に入れる
→木製のシューキーパーは型崩れやシワを防ぐだけでなく、湿気の予防にも効果的。プラスチック製のシューキーパーもありますが、劣化予防を目的にするなら木製をおすすめします。木は余計な湿気を吸収するだけでなく、極端な乾燥状態を防ぐ効果も発揮してくれるからです。スニーカーは、ポリウレタンを用いたソール部分などが湿気に弱い一方で、アッパーなどに用いられた布や皮は、乾燥させすぎてしまうと生地の痛みやヒビ割れを生じさせてしまうこともあります。「湿気を抑えつつ、乾燥させすぎない」状態を維持するには、木製のシューキーパーが最適というわけです。

【3】靴用の保存パックを使う
→湿気予防に万全を期すのであれば、靴用の保存パックを用いましょう。さまざまなものが市販されていますが、なかには布団圧縮袋と同じ要領で、内部をほぼ真空状態にして保管できるものもあります。木製シューキーパーを内側に入れて、ソールの下に乾燥剤を置き、そのうえで保存バックに封入。内部を真空状態にして保管すれば、かなり劣化を防ぐことができます。

なお、靴用の保存パックほどの効果は期待できないかもしれませんが、食品保存などに用いるジップ式のパックでスニーカーを保管する方法もあります。シューキーパーや乾燥剤とともに袋に入れ、できるだけ内部の空気を抜くようにして封をすれば、何もせずに放置するよりはるかに湿気を遠ざけることができるでしょう。

スニーカーをパックに入れて保管する方法は、単に湿気予防に効果的なだけでなく、シューズボックス内で他の靴から汚れをもらってしまったり、におい移りが起きたりすることを防ぐ意味でも有効です。

【4】暗所で保管する
→前述したように、色あせや変色の原因となる直射日光を避けるため、スニーカーは暗所で保管するようにしましょう。蛍光灯などの室内光にも紫外線がわずかに含まれているので、部屋のなかだからといって安心はできません。スニーカーの保管時は光が一切当たらない状態に置いておくことを心がけましょう。

スニーカーの保管にまつわる、ちょっとしたコツ

ここまでは、とくにスニーカーの「劣化」にフォーカスしながら保管時の要点を述べてきましたが、その他にも、お気に入りのスニーカーと長く付き合っていくために覚えておきたいコツがあります。

【1】定期的にメンテナンスを行う
→スニーカーの日常的なケアで基本になるのは、汚れの除去です。一見、キレイなようでも、スニーカーは一度履いただけで、ホコリや砂、微細なゴミなどが表面に吸着しています。スニーカーを履いた後は、できれば毎回、せめて3,4回に一度程度、シューブラシで表面の汚れをしっかりと払い落とすようにしましょう。

汚れが付いてしまったときは、乾燥したキレイな布で拭います。それでも落ちない場合は、アルコールを含んだウェットティッシュを用いましょう。水よりも蒸発しやすいアルコールであれば、素材への負担を軽減することができます。大切にしたいスニーカーであれば、水で濡らし、ブラシでゴシゴシと擦るような洗浄は避けましょう。

なお、スポーツ時に履くスニーカー、子どもが日常使いしているスニーカーなどは、汚れがひどくなることも多く、水で濡らしてスニーカー用の洗剤を使ってブラシで擦る必要もあるでしょう。その際は、洗浄後に日光の当たらない、風通しのよい場所で数日陰干しして、水分をしっかりと飛ばすようにします。インソール(中敷き)が外せるスニーカーであれば、インソールを抜いて干すようにすると、乾燥が進みやすくなります。

汚れの除去に加えて、防水スプレーをかけることもスニーカーを長持ちさせることに役立ちます。防水スプレーは水分をはじく効果はもちろんのこと、汚れをはじく効果もあるので、着用後にブラッシングしたり、乾いた布で拭いたりするだけで汚れを落としやすくなります。

防水スプレーは、購入時だけでなく定期的にかけることが重要です。日ごろよく履いているスニーカーであれば2週間に1回程度。あまり履かないスニーカーであれば履く予定がある前日にスプレーがけするようにしましょう。防水スプレーをかける前には、スニーカー表面の汚れを落としておくことも忘れずに。汚れが残った状態では、スプレーの効果も落ちてしまいます。

【2】シューズボックスに詰め込みすぎない
→シューズボックスにスニーカーを詰め込み過ぎてしまうと、なかに湿気がこもる原因になります。また、他の靴と触れた状態で放置すると、型崩れ、生地の傷み、汚れ移りを引き起こすリスクも高まります。スニーカーや革靴がシューズボックス内にパンパンに詰め込まれていて、ほとんど隙間がない……といった状況は百害あって一利なし。シューズボックス内には適度な余白を設けて、スニーカーを保管するようにしましょう。

なお、シューズボックス内に湿気がこもらないよう、押入れなどの湿気取りに用いられる除湿剤(水分が容器に貯まるタンク式のもの)を設置するのも効果的です。

【3】定期的に履く/履いた後はすぐにしまわない
→お気に入りのスニーカーほど、できるだけ履かずに保管しておきたくなるもの。たしかに汚れを抑える意味では一定の効果が期待できるかもしれませんが、実は、まったく履かないで放置するのも劣化を早めてしまう可能性があります。

スニーカーのソールは履いて、体重をかけることにより、内部の水分が分散するだけでなく、水分が外に押し出されるのです。加水分解のリスクを軽減したいのであれば、定期的に取り出して、履くことも対策のひとつになることを覚えておいてください。

また、履いたあとはすぐにシューズボックスにしまい込まず、日陰に設置した風通しのよいシューズラックなどに2~3日ほど置いて休ませるようにすると、水分が放出されて傷みを低減することができます。

スニーカーの保管にminikuraを活用するのもアリ

ここまで述べてきたように、スニーカーを保管するにあたっては、注意しなければならない事柄がいろいろあります。日常使いするスニーカーであれば、消耗品としてある程度割り切り、できる範囲でケアしながら使用期間を少しでも長くするよう努める──といったアプローチで問題ないでしょう。

しかし、稀少なスニーカーや思い入れの強いスニーカーは「履く」ことよりも「保管する」ことに重きが置かれるかもしれません。その場合、スニーカーを劣化させる最大の要因である湿気対策がとても大切になるわけですが、一般家屋で「湿度を一定に保つ」といった環境維持は、なかなか難しいものです。

加えて、スニーカーを何足も所有している人の場合、収納場所の確保にも悩まされると思います。

そこでおすすめしたいのが、“宅配型トランクルーム”のminikura(ミニクラ)にスニーカーを預け入れてしまう方法です。

ダンボール1箱単位からモノが預けられる外部保管サービスのminikura(ミニクラ)は、1箱320円(月額)から利用が可能。入会金や会費などもかかりません。堅牢な保管倉庫は24時間体制で温度や湿度が管理されており、常に一定の環境が維持されています。

また、MONOプランなら、ひとつひとつのスニーカーがマイページに写真で表示されるので、ご自分のコレクションを眺めて楽しむこともできます。しかもアイテム管理されているので、家の収納のどこかにあるはずのアイテムを探索しながら掘り出す、といった無駄な手間も省けます。

預け入れに用いる専用ボックスの取り寄せ、梱包済み専用ボックスの集荷依頼といった諸手続きは、スマートフォンやタブレット、パソコンからオンラインでいつでも簡単に進められます。また、預けた荷物を取り出したいときも、オンラインで依頼すれば、原則翌日までに保管倉庫から発送されます。「次の週末、あのスニーカーで外出したい」と思い立った場合でも、スピーディに取り出すことが可能です(混雑時などは倉庫からの発送まで多少時間を要する場合があるので、できるだけ余裕を持ってご依頼いただくことをおすすめします)

スニーカーの保管にminikura(ミニクラ)を上手に取り入れて、大好きなスニーカーとの生活をもっと充実させてみてはいかがでしょうか?

minikuraとは

誰でも簡単に収納場所を増やせる宅配型トランクルームです。

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